分析レポート
読み手が、結論の数字→大きい要因→根拠と限界→次の判断を1本の流れで追える単一 HTML を作る。扱えるのは、手元データから決定的に再計算できる記述・比較・分解・可視化と、それに基づく意思決定支援である。
背景の説明は証拠の強さに合わせて「データで確認」「公表資料」「想定」を分ける。相関や時間的な前後だけで因果を断定しない。根拠が足りない場合は、主張を弱め、限界と次に必要なデータを示す。
Quickstart
通常は init → build で終了する。build は計算、HTML生成、数値・依存関係の検査まで行い、ブラウザや別 context を起動しない。ユーザーが厳格検証を明示しない限り、verify、独立 review、done を追加しない。
R=<スキルの場所>/scripts/report.mjs
node $R init <出力ルート> <YYYY-MM> <slug> <データ...>
node $R build <フォルダ>
- init: データを渡し、
profile.json、入力欄つきの brief.json、analysis.mjs を作る。情報量の初期値は 標準。既存フォルダで失敗したら、表示された回復手順に従う。
- 設計・実装:
prompts/analyst.md に従って brief.json を埋め、analysis.mjs に計算・判定・文言・図を集約する。途中で早く誤りを見たいときだけ report.mjs check <フォルダ> を使う。外部の背景が本当に必要な場合だけ調査する。
- build: HTMLを生成し、静的検査と数値・仮説の接続検査を通す。合格した
<name>.html を成果物として渡せる。
厳格検証(依頼されたときだけ)
ユーザーが厳格レビューを明示した場合だけ使う。verify は build を内包するため、先に build を実行しなくてよい。
node $R verify <フォルダ> # build + 4幅の実描画 + 証跡記録
# 別 context で prompts/review.md を実行
node $R done <フォルダ>
review 後に must を修正した、または HTML を変えたときは、再度 verify し、別 context が最終成果物を再 review する。done は実描画済み証跡、最終HTMLのSHA-256、4条件PASS、未解決must 0件に加え、担当・期限が未確定の pending 打ち手が残っていないことを確認する。通常 build は意思決定ドラフトとして pending を警告に留める。
実行部隊向け資料(依頼されたときだけ)
レポートの打ち手を、現場で動く人向けの「目的・ゴール・やること」の資料にする。数字の根拠や統計は載せない。AI が hearing.md に下書きを書き、ユーザーには決めてほしいことだけを聞く。手順は prompts/handout.md。
node $R hearing <フォルダ> # 下書きを作る / AI が直すことと聞くことを出す (回答待ちは終了コード 3)
node $R handout <フォルダ> # 了承済みのシートから <フォルダ名>-handout.html を作る
工程ごとに読むもの
| 工程 | 読むもの |
|---|
| 設計・build | prompts/analyst.md、references/statistics.md、references/thinking.md。背景を説明するときだけ references/causes.md |
| 図を選ぶ | references/charts.md |
| 外部調査 | 別の調査役が prompts/research.md |
| 厳格検証の独立 review | 別 context が prompts/review.md。初回と再 review のどちらも同じ |
| 実行部隊向け資料 | prompts/handout.md |
| スキル自体の保守 | references/maintenance.md |
上限・列挙値が prompt の記述と report.mjs の診断で食い違って見えたら、診断を優先する。
作成の原則
- 数値と仮説の判定は LLM が手入力せず、
analysis.mjs で再現する。
- 結論の直後に、初心者向けの「対象・比較/数字で分かったこと/どう読むか/言えないこと」を4行だけ置く。各行は48字以内とし、専門値は要因へ残す。
- 各要因では、再計算できる「統計的事実」と、そこから読める「解釈」を常に分ける。仮説を使ったときだけ、反証可能で判定つきの「仮説・主張」を別枠で追加する。原因や行動を統計的事実へ混ぜない。
- 専門用語と図の読み方の説明は、常時表示にしない。用語マーク (本文の点線 +
?)、「この図の読み方」、末尾の用語集は build が自動で付けるので、ソースに説明文を書き足さない。文言を直すときは scripts/glossary.mjs を直す。
- 情報量は
要点・標準・詳細 から選べる。指定がなければ 標準 で完成させ、情報量の確認だけで生成を止めない。
- 外部の数値は、出典 URL つきの
背景データ*.csv からだけ使う。覚えている数字は書かない。
- 修正は
brief.json と analysis.mjs に集約し、生成された .src.html と .html は手で直さない。
- 打ち手は、ユーザーが求めた場合、または判断に次の行動が必要な場合だけ追加する。背景の説明が十分に検証できないときは運用上の行動を断定せず、必要なら検証・計測・次データの取得と
caution に留める。
- 高度な予測、重回帰・機械学習、因果推論、生存分析など対象外の手法が必要なら、限界と次に必要な分析を書いて止まる。
成果物の流れ
セクションは1つずつ枠で囲んだパネルにし、上端の見出し帯 (種類のチップ + h2) と種類ごとの色で区切る。見出し帯と色は build が付けるので、ソースには書かない。出力は「結論→要因」を必須とし、ユーザーが求めた場合、または判断に必要な場合だけ末尾に「打ち手」を置く。打ち手を置く場合は、根拠の強さに応じて業務上の行動、検証、または追加データ取得の指示にする。要因は影響の大きい順に絞り、根拠の強さ、判断への意味、図、統計の要約、計算元を結び付ける。
専門知識が無くても読めるように、説明は3段に分けて「触ったときだけ」出す。(1) 本文の専門用語には点線と小さな ? だけを付ける、(2) カーソルを合わせる・キーボードで移る・押すと、その場に「何の値か / どう読むか」の2行が出る、(3) 図には閉じた「この図の読み方」を、文書の末尾には使った用語だけの用語集を置く。JS が無い環境では (1) は用語集へのリンクとして働き、(2) の代わりに用語集へ飛んで同じ説明が読める。印刷時は (3) がすべて開いた状態で出る。
完了条件
- 通常:
report.mjs build が合格し、<name>.html が生成されている。
- 実行部隊向け資料:
report.mjs handout が合格し、<フォルダ名>-handout.html が生成されている。
- 厳格検証を依頼された場合だけ:
verify、独立 review、done が合格している。
- スキル自体を変えた場合:
references/maintenance.md の検査 (smoke-test、必要なら selftest) が合格している。