
OpenClawのQAシナリオを回す openclaw-qa-testing
cccskills 編集部読了 約 10 分
この記事の結論
- こんな人に
- OpenClawのソースを手元で開発していて、QAシナリオの実行や失敗の調査に手間がかかっている開発者
- 入れると
- 「QA一式を回して」と頼むと、修正と再実行を済ませたうえで成功・失敗件数とレポートの場所を受け取れる
- 複数モデルの話し方を、審査役による順位と会話全文つきのレポートで比べられる
- 外部サービスの認証情報なしで、OpenTelemetryの追跡データの出力を手元で確かめられる
- 向かない人
- 配布版のOpenClawを使うだけの人や、OpenClaw以外のプロジェクトのテストを自動化したい人
OpenClawの開発者がこのスキルを入れると、QAシナリオの実行、失敗の修正、再実行、結果の確認までをエージェントに任せられます。複数モデルの話し方の比較や、OpenTelemetryの追跡データのローカル検証にも使えるスキルです。この記事では、依頼すると何が返ってくるか、インストール方法、実サービスで使うときの注意点を順に説明します。
目次
使うとこうなる
OpenClawのソースを取得した作業フォルダで依頼すると、エージェントがQAシナリオを実行します。失敗があれば原因を直し、通るまで再実行するところまで進めます。
実サービスでQAのシナリオ一式を回して、失敗があれば原因を直してから再実行して
エージェントはまず、シナリオの一覧とテスト実行部分のコードを読みます。続いて実際のモデルを使う検証レーンでシナリオ一式を走らせ、結果を.artifacts/qa-e2e/の下に保存します。出力先は、成功・失敗の集計がqa-suite-summary.json、人が読む報告がqa-suite-report.mdです。
失敗したシナリオがあると、原因が製品側にあるのか、テストを動かす仕組み(ハーネス)にあるのかを調べて直します。直したあとは、失敗した1件だけでなく同じレーン全体を流し直す決まりです。作業が終わると、次の4点が報告されます。
- 実行の様子を見る画面のURL(該当する場合)
- 成功・失敗の件数
- 検証資料の保存先
- 何を直したかの短いメモ
画面のURLはhttp://127.0.0.1:<port>の形で、手元のブラウザから開けます。依頼したレーンのシナリオがすべて通った状態が、このスキルでの「完了」です。
openclaw-qa-testing でできること
このスキルは、OpenClawの品質確認用の仕組みであるqa-labとqa-channelを扱います。qa-channelは、テスト用に用意された疑似的な会話チャネルです。シナリオの実行と観察、失敗の調査、シナリオの追加、仕組みの説明までをまとめて頼めます。
模擬環境と実サービスを選んで実行する
QAの実行には2つのレーンがあります。開発中の確認には模擬応答のレーン、本番に近い検証には実モデルのレーンという使い分けです。
| レーン | 中身 | 向いている場面 |
|---|---|---|
mock-openai | 模擬応答で動かす | 開発中の動作確認 |
live-frontier | 実際のモデルを使う | 本番に近い検証 |
通常の実行では、エージェントはモデルを明示的に指定しません。モデルの選び方はQA Lab側の既定値に任せる形です。指定を加えるのは、シナリオが特定のモデルやプロバイダーを必要とするときだけです。
失敗の原因を調べて直す
よくある失敗の型と対処が、あらかじめスキルにまとめられています。エージェントはこのまとめを手がかりに原因を切り分けます。
- 実サービスでの待ち時間が短すぎてタイムアウトする
- 作業用ワークスペースの中でリポジトリのファイルが見つからない
- サブエージェントの動作確認が不安定で、結果が揺れる
- 未コミットの変更があると実行前にビルドが走り、ポートが開くまで時間がかかる
複数モデルの話し方を比べる
qa character-evalを使うと、複数の実モデルで口調や人格、雰囲気を比べられます。レポートに入るのは、審査役のモデルによる順位、実行の統計、所要時間、会話の全文です。所要時間は参考情報で、採点には使いません。
人格の設定はシナリオの中でSOUL.mdに書きます。モデルには評価中だと伝えず、雑談や小さなファイル作業など自然な依頼を送るのが基本です。比較の候補には、Codex CLIをモデルとして加えることもできます。
処理追跡データを手元で検証する
OpenTelemetry(処理の流れを記録する標準的な仕組み)の出力も、ローカルで確かめられます。実行するのは次のコマンドです。
pnpm qa:otel:smoke
このコマンドは、手元に追跡データの受け口を立ち上げて専用シナリオを流します。そのうえで出力された記録を読み解き、名前とプライバシー上の取り決めを確認します。OpikやLangfuseなど、外部の収集サービスの認証情報は必要ありません。
シナリオを追加する
新しいシナリオはqa/scenarios/の下にYAMLで書きます。Markdownでのシナリオ記述は禁止です。追加時は実行コードにも確認処理を足し、模擬だけで終わらない端から端までの検証を優先します。
インストール方法
コマンドで入れる場合は次を実行します。実行時に、Claude CodeやCodexなど入れる先のエージェントを選べます。
npx skills add https://github.com/openclaw/openclaw --skill openclaw-qa-testing
エージェントに入れてもらう場合は、次の文面をそのまま送ってください。
次の Agent Skill をインストールしてください。
https://github.com/openclaw/openclaw/tree/main/.agents/skills/openclaw-qa-testing
まず SKILL.md と付属ファイルの中身を確認し、不審な処理(外部への送信、認証情報の読み取りなど)がないことを確かめてから、Claude Code なら ~/.claude/skills/openclaw-qa-testing/、Codex なら ~/.agents/skills/openclaw-qa-testing/ に配置してください。
置き場所は、使うエージェントと適用範囲で決まります。
| エージェント | 全プロジェクトで使う | 特定のプロジェクトだけで使う |
|---|---|---|
| Claude Code | ~/.claude/skills/ | プロジェクトの.claude/skills/ |
| Codex | ~/.agents/skills/ | プロジェクトの.agents/skills/ |
使い方の例
依頼はOpenClawのソースを取得したフォルダで送ります。代表的な頼み方は次の3つです。
模擬環境でQA一式を実行し、失敗原因を調べて
模擬応答のレーンでシナリオ一式が走ります。失敗があれば原因を直してレーン全体を再実行し、成功・失敗の件数、レポートの保存先、修正内容のメモが返ってきます。
このキャラクター設定を複数モデルで比較して
qa character-evalで、複数のモデルに同じ人格設定と依頼を与えます。返ってくるのは、審査役による順位、所要時間、会話全文を含むレポートとその保存先です。
ローカルで追跡データの出力を確認して
pnpm qa:otel:smokeが実行され、外部サービスにはつながりません。返ってくるのは、追跡データの名前とプライバシー上の取り決めが守られているかどうかの結果です。
注意点
このスキルはOpenClawのソースを取得した開発環境でだけ動きます。 配布用のビルドには、QA機能があえて含まれていません。ビルド済みの環境で試す場合は、QA機能を含める専用の設定でビルドするか、開発モードで起動します。
実サービスでの検証には、対象に応じた認証情報が必要です。手順はOpenClawプロジェクトの1Passwordの保管庫を前提に書かれています。1Password CLIはtmuxの中でだけ使う決まりです。必要な値が見つからないとき、エージェントは推測せず、管理者に確認を求めます。
WhatsAppの検証では、専用のテスト用番号を2つ使います。個人の番号や個人のアカウントは使いません。認証情報はリポジトリ、ログ、PR、スクリーンショットに残さず、電話番号も伏せる運用です。
複数モデルの比較では、候補側も審査側も同時実行数の既定が16です。手元の環境やプロバイダーの利用制限が厳しいときは、エージェントに数を下げるよう頼めます。
ライセンスはMITです。同梱ファイルはSKILL.mdとagents/openai.yamlの2つなので、入れる前に中身を読んでおいてください。
関連スキル
同じOpenClawのリポジトリには、このスキルの前後で使えるスキルがあります。
- auto-qa は、OpenClaw全体の品質検証を続けて回すスキルです。不具合の再現から修正、レビュー、反映確認までを、再開できる報告書に残します。
- 1password は、1Password CLIの導入と認証を確認します。実サービス検証で認証情報を扱う前の準備に使えます。
- add-model-provider は、OpenClawにモデル提供サービスを追加し、実際の応答まで確認します。比較したいモデルを先に追加するときに役立ちます。
まとめ
openclaw-qa-testingは、OpenClawのQAシナリオの実行から失敗の修正、再実行、結果の報告までを一続きで任せるスキルです。模擬環境と実サービスのレーンを選べ、複数モデルの話し方の比較や追跡データの検証にも使えます。前提はソースを取得した開発環境です。実サービスの認証情報は記録に残さない運用が求められます。OpenClawの品質確認をまとめて進めたい開発者は、cccskills のページから詳細を確認してください。
よくある質問
- OpenClawを使っているだけでも入れる意味はありますか
- ありません。QA機能はソースを取得した開発環境でだけ動き、配布用のビルドには入っていないためです。OpenClaw本体を開発・検証する人向けのスキルです。
- 実サービスでの検証には何が必要ですか
- 検証する対象に応じた認証情報が要ります。Telegramならテスト用ボットのトークンなど、WhatsAppなら専用のテスト用番号2つを使います。追跡データのローカル検証だけなら、外部サービスの認証情報は要りません。
- Codexのモデルも比較の対象にできますか
- できます。codex-cli/<モデル名>の形でモデルを指定すると、Codex CLIを比較候補の1つとして加えられます。具体的なモデル名は利用者が指定するもので、スキル側では固定されていません。
- 自分でシナリオを追加できますか
- できます。qa/scenarios/の下にYAMLファイルを足し、一覧ファイルと実行コードもあわせて更新するのが決まりです。エージェントに追加を頼めば、この決まりに沿って作業します。
このスキルを試す
openclaw-qa-testing の入れ方とインストールコマンドは、cccskills のスキルページにまとめてあります。
この記事は、公開されている SKILL.md と cccskills の紹介文をもとに AI(Claude)が下書きし、cccskills 編集部の方針に沿って推敲・公開しています。正確な仕様はスキルのページで原文を確認してください。
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