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原稿の用字用語・表記を、自社の表記ルール(用語集・スタイルガイド)に沿って点検・統一する。数字・単位、西暦/和暦、敬称・肩書、人名/地名/団体名、外来語・カタカナ・送り仮名・漢字、差別的表現への配慮、引用・出典などの観点で原稿をチェックし、修正案と理由を示す。自社の用語集を別途読み込ませて使う。

「表記を統一して」「用字用語をチェックして」「自社ルールで校閲して」などの依頼で使う。

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表記スタイル点検(用字用語チェック)

原稿の用字用語を社のルールに沿って統一し、読者に分かりやすく、誤解や不適切な表現を避けるための点検を支援する。 記者・編集者の意図を聞き取り、表記のゆれや逸脱を洗い出し、修正案と根拠を提示する。最終判断は記者・校閲が行う。

⚠️ 重要:このスキルは「点検の枠組み(観点と進め方)」だけを提供します。 共同通信社「記者ハンドブック」や朝日・読売・毎日などの各社用語集、AP Stylebook といった 著作物の本文・具体ルールは一切含みません。 実際の正解(算用数字か漢数字か、どの送り仮名を採るか、どの語を言い換えるか等)は、 自社の用語集・スタイルガイドを別ファイルとして読み込ませるか、本書末尾の 「自社スタイルガイド記入テンプレート」に書き込んで使ってください。 その上で「読み込ませたルールに従って点検して」と指示します。

このスキルを使う場面

  • 出稿前の原稿の用字用語チェック(誤字脱字ではなく、表記の統一・ルール適合)
  • 取材メモや下書きを掲載可能な体裁に整えるとき
  • 複数記者が書いた記事や、外部寄稿を社の表記に揃えるとき
  • 過去記事・他媒体・プレスリリースの文面を自社表記に直すとき
  • ウェブ・SNS用の見出しや短文を作るとき
  • 新しい媒体・コーナー向けに、表記の方針を決め・確認するとき

基本の進め方:自社ルールを読み込ませて点検する

このスキルの中心は、「自社の表記ルール」と「点検対象の原稿」の二つを与えて突き合わせることです。

## 標準ワークフロー

1. 自社ルールを与える
   - 自社の用語集・スタイルガイド(テキスト/PDF/表計算)を読み込ませる、または
   - 末尾の「記入テンプレート」に主要ルールを記入して渡す。
   - ルールが手元にない場合は、本書の「点検の観点」を一般的な目安として使い、
     社内確認が必要な箇所を「要確認」として明示させる。

2. 原稿と点検範囲を指定する
   - 「本文全体」「見出しのみ」「数字と日付だけ」など範囲を絞ると精度が上がる。
   - 媒体(紙/ウェブ/SNS)と記事種別(ストレート/解説/評伝 等)を伝える。
     媒体や種別で表記方針が変わることがあるため。

3. 点検を依頼する
   例:「読み込ませた自社ルールに沿って表記を点検し、
        ①該当箇所 ②現在の表記 ③修正案 ④根拠ルール の表で示して」

4. 提案を受け取り、人が判断する
   - 固有名詞・事実関係・引用は必ず原典・取材メモで確認。
   - ルールに明記がない事項は独断で直さず「要判断」として上げる。

修正提案の出力フォーマット(推奨)

点検結果は、根拠をたどれる形で出すこと。次の表形式を基本とする。

| 箇所 | 現在の表記 | 修正案 | 観点 | 根拠 |
|------|-----------|--------|------|------|
| リード3行目 | (例)現状の語 | (例)修正後の語 | 外来語・長音 | 自社用語集 ◯◯ の項 |
| 2段落目 | 西暦のみ | 西暦(和暦)併記 | 年号 | 自社ルール「初出は併記」 |

- 「根拠」には、読み込ませた自社ルールの該当項目を必ず示す。
- 自社ルールに該当がなく一般的判断で直した場合は、根拠欄に「一般的目安・要確認」と記す。
- 事実・固有名詞に関わる修正は、別途「人による確認が必要」と注記する。

点検の観点(チェックリスト)

各項目は**「何を判断するか」だけ**を示す枠組みです。具体的にどちらを採るかは自社ルールで決めます。 表の「決める内容」を自社用語集で埋めて運用してください。

1. 数字・単位

決める内容観点・ゆれが出やすい点
算用数字/漢数字の使い分け数量・順序・概数・慣用句・固有名詞内の数字(例:「一つ」「数十人」「四国」「3人」のどれを採るか)
桁の表し方万・億・兆の単位語と数字の組み合わせ、3桁区切りの有無、ウェブと紙での違い
単位の表記%/パーセント、円・ドル・ユーロ、メートル法、時間・面積などの単位記号と読みの統一
概数・範囲「約」「およそ」「前後」「弱/強」「〜台」の使い分け、範囲の示し方(「〜」かハイフンか)
増減・割合「倍」「割」「ポイント」「%増減」の正確な使い分け(%とポイントの混同に注意)
文頭の数字文頭に数字が来るときの扱い(漢数字化・語順変更など、自社方針に従う)

2. 年月日・時刻(西暦/和暦)

決める内容観点・ゆれが出やすい点
西暦/和暦どちらを基本にするか、初出での併記の要否、併記の書式(例:西暦(和暦)か和暦(西暦)か)
元号の扱い改元をまたぐ期間の書き方、元号の正確さ、過去の出来事での年号
日付の書式「年月日」の表記、月日の省略、曜日の付け方・括弧書き
時刻12時間制/24時間制、午前・午後の付け方、正午・午前0時の書き方、時刻の区切り
期間・時系列「〜から〜まで」「〜にかけて」、年度と暦年の区別、「現在」「当時」の基準時点

3. 人名・敬称・肩書

決める内容観点・ゆれが出やすい点
敬称「氏」「さん」「呼び捨て」の使い分け基準(記事種別・対象による)、容疑者・被告等の呼称
肩書の位置氏名の前後どちらに置くか、初出での正式肩書、2回目以降の省略
肩書の表記役職名の正式名称、略称の可否、肩書の更新(前職・現職の区別)
初出と再出初出フルネーム、2回目以降の姓のみ等のルール、同姓の人物が複数いる場合の区別
外国人名表記の基準(カタカナ表記・原綴併記の要否)、姓名の順序、敬称の付け方
読み・難読ふりがな(ルビ)の付与基準、難読人名の確認

4. 地名・団体名・固有名詞

決める内容観点・ゆれが出やすい点
正式名称と略称初出での正式名称、2回目以降の略称、略称が一般的な組織の扱い
組織・機関名省庁・自治体・企業・団体名の正確な表記、新旧名称、合併・改称への対応
地名国名・地域名の表記、行政区分の付け方、海外地名のカタカナ表記、旧地名
商品名・商標一般名詞化した商標の扱い、商品名と一般名の使い分け、®・™の要否
表記ゆれ同一対象が記事内・媒体内で揺れていないか(正式名称への統一)

5. 外来語・カタカナ・送り仮名・漢字

決める内容観点・ゆれが出やすい点
カタカナ語表記の統一、長音符(ー)の有無、中黒(・)の使い方、原語に近い表記か慣用表記か
漢字/かな常用漢字の範囲、漢字で書くか平仮名で開くか、交ぜ書きの可否
送り仮名動詞・形容詞・複合語の送り仮名、ゆれやすい語の統一
当て字・難読ルビの付与、当て字の可否、専門用語の言い換え
同音異義・誤変換文脈に合った漢字の選択(変換ミスの検出)
略語・アルファベット欧文略語を初出で正式名称+略語にするか、和文表記にするか

6. 表現上の配慮(差別的・不適切な表現の回避)

最も慎重さが要る領域。自社の人権・表現に関する指針に必ず従うこと。一般的な観点は次のとおり。

## 表現上の配慮で見る点(自社指針が優先)

- 差別・偏見を助長する語、固定観念を強める表現がないか
  (障害・疾病、出身・国籍・民族、性別・性的指向、職業、年齢、容姿 等に関わる表現)
- 言い換えが定着している語を旧来表現のまま使っていないか
  (具体的な言い換え語は自社の用語集・指針に従う。本書には掲載しない)
- 属性に触れる必要が本当にあるか(記事の本筋に不要な属性付与をしていないか)
- 断定と推測の区別ができているか(未確定の事柄を断定していないか)
- 主観的・過剰な形容(「衝撃」「驚き」「最高」等)で事実を誇張していないか
- 不確実な情報に「〜とみられる」「〜という」等の適切な留保が付いているか
- 一方的な評価・レッテル貼りになっていないか、当事者の反論機会に配慮しているか
- 自殺・事件被害・災害などセンシブルな題材で、配慮ガイドラインに沿っているか

差別的表現の具体的な「禁止語・言い換え語リスト」は各社の用語集・人権指針にあります。 このファイルには転載しません。自社の指針を読み込ませて点検させてください。

7. 引用・出典

## 引用・出典で見る点

- 発言の引用符(「」『」)の使い方、直接引用と間接引用の区別が明確か
- 引用が発言者の趣旨を曲げていないか、文脈から切り離していないか
- 発言の帰属(誰が言ったか)が明示され、伝聞には情報源が示されているか
  (「〜と述べた」「〜と話した」等、発言動詞の使い分けは自社方針に従う)
- 数値・データに出典(調査名・実施主体・時点・対象)が示されているか
- 引用元の名称・肩書・日付が正確か(原典との照合は人が行う)
- 図表・写真・他媒体からの転載にクレジット/許諾が要らないか

体裁・組み版上の点検

文章の見た目と読みやすさに関わる点。媒体(紙/ウェブ)で基準が異なることがある。

段落

- 一段落が長すぎないか(一つの段落に話題を詰め込みすぎていないか)
- 一段落=一つの要点になっているか
- 長い引用は適切に段落を分けているか
- ウェブでは特に、一文・一段落を短く保てているか

見出し

- 媒体の見出しルール(文字数、敬体/常体、体言止めの可否)に合っているか
- 本文の事実と食い違っていないか、誇張・先走りがないか
- 句点(。)の要否、感嘆符・疑問符の可否(ストレート記事では原則抑制)
- 略称・固有名詞が見出しで通じるか、誤解を招かないか

約物(句読点・括弧・記号)

- 句読点(、。)の打ち方、読点の過不足
- 括弧の使い分け(「」『』()〔〕[])と入れ子のルール
- ダッシュ・三点リーダー・中黒・波ダッシュの全角/半角と用法の統一
- 引用符の閉じ忘れ、括弧の対応
- 算用数字・アルファベット・記号の全角/半角の統一
- スペースの扱い(欧文と和文の間など)

略称・略語

- 初出で正式名称を示し、以降に略称を使う原則を守っているか
- 欧文略語(NATO、GDP 等)の和文/欧文の選択と統一
- 業界用語・専門用語に必要な補足説明があるか
- 自明でない略語をいきなり使っていないか

リード・構成の点検

表記だけでなく、記事構成の基本も併せて点検できる(自社の文章作法がある場合はそれを優先)。

逆三角形(重要な順に書く)

最も重要な情報を先頭に。読者の問いに早く答える。
- だれが(Who)
- なにを/なにが(What)
- いつ(When)
- どこで(Where)
- なぜ(Why/分かっていれば)
- どのように(How/必要なら)

リードの点検

- リードが長すぎないか(一読で要点が取れるか。社の目安文字数に収まっているか)
- 本記の核心が冒頭にあるか、背景説明から入って核心が埋もれていないか
- 5W1Hのうち欠けて読者が混乱する要素はないか
- 一文が長すぎて係り受けが分かりにくくなっていないか

クイックリファレンス

出稿前チェック

- [ ] 人名・組織名・地名の表記が正確で、社内表記に統一されている
- [ ] 肩書・敬称が記事種別のルールに合っている
- [ ] 数字・単位が自社ルール(算用/漢数字、単位記号)に沿っている
- [ ] 年号(西暦/和暦)と日付・時刻の書式が統一されている
- [ ] カタカナ語・送り仮名・漢字/かなの開きが統一されている
- [ ] 差別的・不適切な表現がなく、属性付与に必要性がある
- [ ] 断定と推測が区別され、不確実な情報に留保が付いている
- [ ] 引用が正確で、発言・数値に出典・帰属が示されている
- [ ] 見出し・約物・全角半角が媒体ルールに合っている
- [ ] 主観的・過剰な形容や論評が紛れ込んでいない

レッドフラグ(紛れ込みやすい注意語・癖)

- 過剰な強調語(「非常に」「極めて」「衝撃」「最高/最悪」など)
- 感嘆符・疑問符の多用(ストレート記事)
- 一人称(署名コラム等を除く)
- 帰属のない意見・評価(だれの見解か不明)
- 主語・動作主をぼかす受け身(責任の所在が消える)
- 「〜と思われる」「〜と言われている」の濫用(情報源不明の伝聞)
- 同一原稿内での表記ゆれ(数字・カタカナ・略称)
- 既定値で残った仮表記・社内用語・伏せ字

点検の実例(自社ルール適用のイメージ)

下記は「自社ルールがこうだった場合の直し方」という条件付きの例です。 実際の正解は読み込ませた自社ルールで決まります(特定のスタイルブックの規定を示すものではありません)。

例:自社ルールが「初出は西暦(和暦)併記」「時刻は24時間制」の場合
  前:会議は令和7年10月14日の午前9時に始まった。
  後:会議は2025年(令和7年)10月14日の9時に始まった。
  ※年号の併記順・時刻表記は自社ルールに従って機械的に統一。

例:自社ルールが「数量は二桁以上を算用数字」「初出は正式名称」の場合
  前:五人が逮捕され、市は対策本部を設けた。
  後:5人が逮捕され、◯◯市は対策本部を設けた。
  ※数字の基準適用と、地名・組織名の正式表記への統一。

例:発言動詞・留保の適正化(自社方針が「述べた」を基本とする場合)
  前:市長は計画を「重要だ」と力説したとされる。
  後:市長は計画を「重要だ」と述べた。
  ※過剰な発言動詞や不要な伝聞表現を、確認できた事実に合わせて整える。
  (事実関係の確認は人が行う)

自社スタイルガイド記入テンプレート

自社の用語集ファイルが無い/部分的なときは、次のテンプレートに主要ルールを記入して読み込ませると、 点検の根拠として使えます(著作物の本文を貼り付けるのではなく、自社の方針を自分の言葉で記入する)。

# 自社表記ルール(記入例の枠)

## 数字・単位
- 算用/漢数字の基準:(例)二桁以上は算用数字、慣用句・固有名詞は漢数字 …
- 単位:(例)%は記号、通貨は「円」「ドル」 …

## 年号・日付・時刻
- 年号:(例)基本は西暦、初出のみ和暦を括弧併記 …
- 時刻:(例)24時間制/午前・午後表記 …

## 敬称・肩書
- 敬称:(例)一般記事は「氏」、社会面の事件は呼称基準に従う …
- 肩書:(例)氏名の前に置く、初出は正式名称 …

## 人名・地名・団体名
- 外国人名:(例)カタカナ表記、初出は原綴を括弧併記 …
- 組織名:(例)初出は正式名称、以降◯◯(略称)…

## 外来語・カタカナ・送り仮名・漢字
- カタカナ:(例)長音の有無、末尾長音の方針 …
- 漢字/かな:(例)常用漢字の範囲、開く語の一覧 …

## 表現上の配慮
- 参照する人権・表現指針:(例)社内ガイドライン名 …
- 言い換え語の出典:(例)自社用語集の該当章 …

## 引用・出典
- 発言動詞:(例)「述べた」「話した」を基本 …
- データの出典表示:(例)調査名・主体・時点・対象を明記 …

## 媒体別の例外
- ウェブ:(例)見出し文字数、ルビの扱い …
- SNS:(例)略称・絵文字・ハッシュタグの方針 …

注意

  • 自動点検はあくまで補助。固有名詞・数字・事実・引用は必ず人が原典で確認する。
  • 自社ルールに明記のない事項は機械的に直さず、「要判断」として記者・校閲に上げる。
  • 表現上の配慮(差別語・人権)は社の指針が最終的な基準。判断に迷う語は専門のデスク・校閲に相談する。
  • 著作権のある用語集・スタイルブックの本文を、このファイルや出力に貼り付けない(参照・読み込みで使う)。
  • 媒体・記事種別で方針が変わる項目があるため、点検前に対象媒体を明確にする。

出典・ライセンス(帰属表示)

本スキルは claude-skills-journalism(by Joe Amditis, MIT License, © 2025 Joe Amditis, https://github.com/jamditis/claude-skills-journalism )の journalism-core/skills/newsroom-style を 原典の構成(使用場面・中核ルールの観点・体裁ルール・リード/逆三角形・出稿前チェック・レッドフラグ・実例・ハウススタイル)に沿って日本語化し、 AP Style 前提の内容を日本語報道向けの「自社用語集を読み込ませて点検する枠組み」に再構成したものです。 AP Stylebook、共同通信「記者ハンドブック」、各社用語集など第三者の著作物の本文・具体ルールは転載していません (米国固有の英文法・約物・州略号等は日本語報道の観点に置き換え、該当しない部分は割愛しています)。 原作者の公認・推奨を受けたものではありません。MIT ライセンス全文は同梱の LICENSE-MIT.txt を参照。

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